食のパルマとパルマ市は誇っているのですが、4つの食の博物館があります。
①プロシュット・ディ・パルマ博物館
②パルミジャーノ・レッジャーノ博物館
③サラミ博物館
④トマト博物館
パルマ名産ということです。
この中でパルマでなぜトマト??
トマトといえば、さんさんと陽が照る南イタリアのイメージではありませんか。
「行ってみないとわからない。」
場所はコレッキオ。私の家からだとこの住所なら自転車でも行ける。
とりあえず、迷わないようにナビをつけて車で。約5分。
到着したところは
どこに、、、どこに博物館が、、、
運よく脇にあったレストランに人がいたので聞いてみると、「この門を入って中庭の一番奥の角」
わかります?
近づいてはじめて
もう少し丁寧に表示してくれないと、どこだかわからない、、、。
パルマの4つの博物館共通していることだけれど、一般客を対象としていないのか、、、と思わせるような分かり辛さ、、、。確かにこういう博物館は地元の学校の授業で使われたりするくらい。でも団体予約以外は土日しか開いていないのだからもう少し一般の人にも分かりやすい表示をして欲しい。
中に入ると
さて、分かりました。なぜパルマにトマト博物館ができたのか。
トマトの濃縮チューブ。パルマのレストランで使用しないレストランはないと言われていますが、この産業はパルマで始まったのでした。
実は30年ほど前まで、パルマには、高い煙突から真っ赤な煙の出る工場が結構あったようです。
昔主人に、「煙突から真っ赤な煙がでているから、警察を呼んだら、トマト工場だった。」という笑い話を聞かされていたことを思い出しました。
トマトの原産地はアメリカ。それがスペインに入り、そしてヨーロッパに広がったのですが、まずスペインからイタリアのナポリ、シチリア、サルデーニャ(1720年スペイン領であった)に入り、北イタリアへはサルデーニャから入ってきます。
ナポリに入ったものはポモドーロ
シチリアに入ったものはポム・ダムール(精力剤と考えられていた)
そしてサルデーニャから入ったものはトマト
という語源を持っています。
現在、生食用のトマトはシチリア、プーリア州、リグリア州で作られ、水煮のホールトマトはカンパーニャ州、そして濃縮トマトはパルマで作られているということ。
なぜ、パルマで濃縮トマトかというと、800年台に缶詰めの技術ができ、その時期パルマの農学者、そして資本家が協力して、技術を開発するセンターを作り、製品開発、品質改良を行い、パルマでトマト産業が広まった。
1890年代には4社だったトマト濃縮工場が、1912年には56社まで増えている。
面白いのは、ブランド化が進み、お母さんが子供にお使いに行かせるのに分かりやすいようにと、
ラベルに動物などの絵を入れて、個別、ブランド化していた。またそのラベルがとてもかわいらしい!!
博物館内には、昔の作業の様子や機械の展示もあり、とても興味深いものでした。
パルマのトマトについて、もっと知りたくなってきました!!