ミラノのドゥオモで演説を終えたベルルスコーニ首相が、10年精神科で治療を受けている人物に襲われました。サイン、握手をしていた中、近づいた男に像のような物を使って、顔面を殴られ、唇から血を流している首相がテレビに映し出されました。
最近、イタリアも不況で多くの企業が破産に追い込まれています。
ISOLA FELICE(幸せの島)と呼ばれて、イタリアの中で裕福な生活をしているパルマでは、町を歩いていてもあまり感じませんが、テレビを見たりしていると、他の街の様子がかなりISOLA FELICEの街とは違うのがわかります。とはいえ、ベンツで働いている隣人は、会社からの営業車の私用(今までは自分の車のように、会社までの行き来にも使用していました。)が禁止されたり、40年以上前からある町のデパートが3月に閉店を決定したりと、ISOLA FELICEにもじわりじわりと不況が押し寄せています。そんな中、イタリア政府は、ヨーロッパで1番最初に不況から抜け出した。国内総生産は増え始めた。などと言っています。あんまり信じられませんが、、、。
ベルルスコーニ首相は、マフィア絶滅に全力を注いで、そのため、上院議員スキファーニ氏に「この政策をやめないと家族に危険が及ぶ。」とマフィアから脅迫状が来たり、獄中にいるマフィア幹部が「10年以上前、マフィアにベルルスコーニがからんでいた。」などと嘘の自白があったりしています。
今回の襲撃は、おそらくマフィアとは関係ないのでしょうが、ベルルスコーニ首相は何の政策のない左からかなりの批判を買っています。
実際にはマフィア以外にも4月に起こったラクイラの大地震で被災して家を亡くした全員に新築の家具付きの家を与えたり、賛否はありますが、電力を外国から買わなくてもよいように、国内に原子力発電所を検討したりと、実績は残しています。
批判する左は、首相の女性関係など、政治と関係ない事で、かなり叩いていました。
それが原因(引き金)となって、現在首相は離婚訴訟に入っています。
そこで驚いたこと。奥様からの補償金の額。イタリアでは、離婚する場合、夫は妻に結婚していた時と同レベルの生活をさせる義務があるのですが、元奥様、首相に月額350万ユーロ(4億5000万円)を請求したのです。月額ですよ。月額!!!それに対して、首相は30万ユーロ(4000万円)なら出せると、、、。月額4000万!!どんな生活をしていたんでしょうか????
ベルルスコーニ首相!私は、実績は素晴らしいと思いますが、この不況で給料で食べていけない人達がたくさんいる中、不況政策を国民の身になって考えていただかなければならない中、月額4000万円(最低なのでしょう。彼らにとっては)の生活をしている首相に国民の身になって考えるのは不可能なのではないかと考えるのですが、、、。客観的に見て。
このように、イタリアは、日本では考えられないような事が日々報道され、私の頭の中に?マークが一杯になってしまいます。10年以上イタリアに住んでいるのに、今だに理解できません。