昨年秋から始まったパルマ近郊でのサルミ(ハム類全般)のコースも終わりです。
最後に2箇所、クラテッロ、サラミなどの工場見学に行きます。
そのうちの1箇所、フォンタネッレにある工場Brè del galloに行ってきました。
こちらは、2000年からクラテッロなど、サルミ類を工場として作りはじめました。
説明をしてくださったオーナーのアメデオ・マニャーニさんは、1999年に私たちの受けているこのサルミのコースを受講されたのだそう。ガッリ先生と久しぶりのご対面。
工場でクラテッロを作っている職人さんは、皆ガッリ先生のこのコースを受講されたと言う事。凄い影響力です!!
クラテッロ・ディ・ジベッロは10月から2月の間しか作る事ができないので、今は工場としては動いていません。
とはいえ、1年に1300~1400本、作っている時期にも1週間に100~150本くらいしか作らないので、工場とはいっても小さなものです。
クラテッロを購入されるお客様は、50%はプライベート、50%はレストラン、高級食材店だそうです。
空の塩付け貯蔵庫を見た後、
カンティーナへ。
そこは、昔の農家。
階段を上がると、
両側にクラテッロ一杯の部屋があります。
クラテッロ・ディ・ジベッロは、昔からの方法で、昔の熟成方法で、この地方の豚のみを使って、この地方で創られなければならない。12ヶ月経つと検査員が検査をして、OKが出たもののみが、クラテッロ・ディ・ジベッロとしてラベルが付けられ更に18ヶ月から24ヶ月と熟成を続けられる。
ガッリ先生は、「クラテッロは子供みたいなもの、毎日毎日、見てやらなければならない。」とおっしゃいます。
質の決め手は3つ、1脂の甘さ、2香り、3色。
下に下りると牛舎がある。そこにも、クラテッロが眠っています。
普通の昔の農家がそのまま熟成庫となっています。外の風景は
このバッサ・パルメンサと呼ばれる元湿地帯、夏は暑くて、厳しい冬を過ごさなければならない時、貧しい農民が生活、経験の知恵を搾り出し、作られたこの土地でしか作る事のできない貴重なクラテッロ。
25年、クラテッロ作りを伝承しているガッリ先生。(写真右、中央はオーナーのアメデオさん、左はパルマ大学獣医科ガッザ先生)
パルマの伝統を知る素晴らしいコースを有難うございました。
これからもお元気で、もっともっと沢山の事を私たちにお教えください。