クラテッロは、パルマ郊外の8つの街で作られています。1ジベッロ、2ブッセート、3ポレジネ、4ロッカ・ビアンカ、5シッサ、6ソラーニャ、7コロルノ、8フォンタネッラート。
パルマの北、ポー川の近辺の湿気の多いところで作られます。
熟成期間は11カ月からクラテッロとなりますが、30か月以上熟成できるものもあります。
豚の後ろ足のお尻の部分を雌豚の膀胱に入れて、熟成させます。
プロシュット・ディ・パルマと違うところは、まず、膀胱の皮に入れること。そして湿度が必要な事。
プロシュット・ディ・パルマも、その他の地方の生ハムも、ほとんどが乾燥させて作るハム。
ところがクラテッロは湿度が適度にないと、固くなってしまい、本来の美味しさを失ってしまうのです。そういう意味でもクラテッロは特殊なハムと言えるかもしれません。
最近美味しいクラテッロが少なくなってきているとパルマ近郊の人達は嘆いていますが、ここのクラテッロなら満足してくれるでしょう。
場所はソラーニャ。今年から東京のイータリーにもクラテッロを送り始めました。
アンティーカ・アルデンガ社です。
ここで働くマウリツィオ君がテイスティングに呼んでくれました。
こちらで作った18か月熟成と24カ月熟成。
普通のクラテッロの大きさは3,5KG~4KG。
24カ月以上の熟成できるものは大きなものだけです。(そうでないと乾燥しすぎてしまいますから。)
今回の24カ月熟成は約6kg。
こちらは18カ月のもの。
とてもデリケートなやさしいお味。エレガントであまり臭みも感じない。
24カ月もの。
こちらは口の中でとろけるような重厚な香りと味。
カンティーナの香りもします。
マウリツィオ君曰く、「クラテッロを食べなれていない人には、長期熟成のものはあまり好まれないかもしれない。僕は24カ月の方が好きだけど、、、。レストランでも、一般のレストランには18カ月のものを勧めるよ。24カ月だと苦手だと思う人もいるかもしれないから。レストランでバターを置いてあるのは、このクラテッロくささを減らすため。本当はこの香りが美味しいのに。」と、、、。
食通向けと一般受け。いづれにしても食は個人のグースト。
どちらが良いというものはないと思います。一つだけ絶対に守らなければならない事!!スライスはこれ以上薄く切れないと言うくらい薄く切ります。
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