ここ10年の間にイタリアの食事情も変わりました。昔は、家でワインやサラミを作ったりしている家庭も多かったのですが、最近は、そういう家庭もかなり少なくなってしまったのではないでしょうか。スーパーで洗浄済みの袋から出せばすぐに食べられる野菜が普通に売っていたりします。15年ほど昔、日本のスーパーで、誰々さん家のトマトとか信用できる食品が取りざたされました。ちょうど今のイタリアがそんな感じなのかも。BIOの食品や、畑から直送のお店も出てきています。
同時に、このところ、BIOのワインもかなり増えてきて、それを売りにするようになってきました。
先月、パルマから車で山へ30分程のフォルノボという町で、「ワイン農家のワイン」という見本市がありました。
私は、3年ほど前からこの見本市に行っていましたが、今年ほど、出展者数、入場者数が多かった年はありません。去年の倍位になったのではないのでしょうか。出展者は、フランス、イタリア全土から来ていました。
BIOということで、機械を使わないでほとんどの作業が行われる大変なワイン作りです。本当に情熱がなければ続けることはできないでしょう。でも、イタリアワインが見直され、作り手も市場を調べ、質的にも価格的にもみあったものが出来てきているように思います。
2年ほど前、イタリアワイン輸出業者で仕事をしていた時、最初に出会ったワインも出店されていました
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写真のワインは、レフォスコ。スコドヴァッカ2003です。
樹齢9年の木から一粒一粒丁寧に手摘みされたブドウは自然酵母と一緒に25日間マセラシオン。手動で絞られ、24カ月木樽でシュールリー。フィルターに通されることなくビン詰めされます。2年前、初めて飲んだ時からBIOで、こんなにエレガントなワインにしあがるのかと、感動した覚えがあります。
ドドンという作り手は、樹齢30年~50年という古い木も持っていて、ウイス・ネリス・ボルク・ドドン(赤)、ウイス・ブランチス・ボルク・ドドン(白)は、樹齢の古いブドウで作っているようです。フリウリ州の作り手です。
ドドンのワイン、日本にも入っていますから、是非お試しを。